OJ年次大会@ベルサール飯田橋ファースト

下記項の都民フォーラムと平行して、OJの年次大会が行われましたので内容を記載します。

シンポジウム1「インプラント周囲炎の科学と臨床」が行われた。まず和泉雄一氏(医歯大)が登壇。インプラント周囲炎の細菌学的考察を披露し、インプラント埋入前の口腔細菌叢が埋入後の周囲炎をも左右するとした。次に水上哲也氏(福岡県開業)がインプラント周囲炎を予防的な観点から検討し、ペリオ傾向のある患者の臼歯部では縁上マージンにし清掃性を重視すべきと主張した。続く山本敦彦氏(大阪府開業)、吉野敏明氏(神奈川県開業)は、それぞれインプラント周囲炎に対してEr:YAGレーザーを用いた治療法について概説した。歯周病に対する知識や治療経験も必要であることが強調された。
 

シンポジウム2「インプラント補綴永続のために」では、海外演者としてRoy T. Yanase氏(OSCSCファウンダー)、Clark M. Stanford氏(アイオワ大)が講演した。Yanase氏は自身の症例を多く供覧しながら、合併症をどのように防ぐかについてに熱弁をふるった。Stanford氏は予知性のある審美補綴を主題にしつつ、前日のテーマであるインプラント周囲炎について補綴的観点からの予防方法にも言及した。


午後は小濱忠一氏(福島県開業)と本多正明氏(大阪府開業)が講演。小濱氏は長期的な観点からインプラント特有のリスクファクターを解明、考察し、審美・機能性維持に必要なテクニックや最新機器について話した。本多氏は臼歯咬合面形態と咬合干渉に焦点を当てた。咬頭嵌合位の安定性について、アンテリアガイダンスとバーティカルストップを関連付けながら検討した。

OJの年次大会会場前

OJの年次大会会場風景

非常に有意義な大会であった。